渋谷の神 ヒィロさんの施術を公開!10代から60代までが殺到するカリスマセラピスト
「エステ界の貴公子」と呼ばれ、誰に迎合することなく己の美容道を貫いている噂の男性エステティシャン、ヒィロこと田村貴博さん。飽和状態と言われている日本の美容業界で、性別と世代を越えて高く支持されるのはなぜか?インタビューにくわえ、メディア初公開となるフェイシャル技術を取材しました。
男か女かではなく、“人と人”。美と健康に性別の境界線はない
−−素敵なBGMと心地よいアロマの香り。女性らしい雰囲気のサロンですね。
ヒィロ ありがとうございます。サロンの内側は僕にとっての母屋なので、僕自身もリラックスできるようにシンプルにしたつもりです。そもそも男臭いのが好きではないですね。清潔で美しくありたいと思っています。お客様にも同じように思っていただき、施術やカウンセリングを通して“人と人”という人間の本質の部分でわかり合いたいと思っています。
−−ミュージシャン時代と現在ではお客様に対する思いへの違いはありますか?
ヒィロ 基本的には変わらないですね。性別や年齢を超えた理解を得たいと思っていましたから。でも、今の方がお客様の気持ちに寄り添いたいとより強く思っていますね。
−−エステティシャンをめざしたきっかけを教えていただけますか。
ヒィロ 僕自身、美しくありたいと常に思っていましたし、バンド時代からスキンケアやヘアケアに余念はありませんでした。ですので、バンドを解散して次に何をすべきか、と立ち止まったときに、自分も美しくなれて人も美しくできる仕事をしようと思いました。その結果、エステティシャンという道を選びました。
−−ヒィロさんの美への執着の原点はどこにあるのでしょう?
ヒィロ 昔、僕はいわゆる肥満児でコンプレックスだらけの子どもでした。小学5年生から中学卒業までずっと登校拒否で引きこもり生活をしていたくらいです。でもある日、テレビであるビジュアル系バンドを目にした時。「僕もこうなりたい!」と心から思いました。それが自分の変わった瞬間でしたね。ダイエットをして高校受験をして、高校デビューしました(笑)。
ほんの少しのきっかけで、人は変われると思うのです。僕自身がそうだったように。だから、キレイになりたいと悩んでいる女性のみなさんを、僕は根底からサポートしていくことができるのだと思います。
エステで得られる知識や結果は、大人だけのものじゃない
−−コンプレックスを打破した経験を持つヒィロさんだからできること、ですね。
ヒィロ そう、僕だからできることをやっていきたい。これは持論ですが、女性でも男性でも心身の不調を改善する方法は同じ。美意識だって食生活だって、男女の違い以前に人間として美しく健康になるルールは同じでしょう? 心の悩みだって同じです。ただ、男女ではホルモンが全く異なるのでそのバランスの変動を見極めることが第一前提にありますけどね。女性ホルモンバランスの変動からくる冷えやむくみ、血行不良、落ち込みなどの精神や肉体の不調は、性別関係なく人間なら誰しも起こりうる自律神経の乱れによる不調と同じ症状です。女性ホルモンと自律神経は脳内でとても深く関わっているんですね。ほかにも、肌荒れと腸内の関係、セルライトのメカニズムなど、ちょっと難しい説明になるのですが、それらを咀嚼してわかりやすくシンプルに伝えることを心がけています。
−−なるほど、健全な心身を作る本質に男女の差はないのですね!
ヒィロ そうですね。問題解決までのアプローチこそ違えど、世代にも差はありませんね。サロンのお客様は10代〜60代までと幅広いのですが、若くて肌荒れに悩む子は正しいスキンケアを知らないことが多い。そういう時は、「間違っているよ」と、ハッキリ指摘します。僕たち大人には常識的なスキンケアでも、若い人たちにとっては未知の世界だったりするんですね。エステで得られる効果や情報は、大人たちだけのものではないと僕は考えます。
年代問わず、エステをもっと多くの人に利用してほしい!
−−学割メニューがあるのも面白いですね!「プチフェイシャル」が若いお客様に喜ばれているとか。
ヒィロ そうなんです! 若い人たちにも気軽にエステを取り入れてもらいたいという気持ちで始めたので、とてもうれしいです。世代に関係なく、エステがコンビニ感覚で日常生活に取り入れられる存在になってくれたらいいなと思っています。若くたって老廃物は溜まりますし、にきび予防や皮脂汚れなども放置したくない。とにかく、美しくなりたいと願うお客様ファーストがサロンの方針です。
−−大人気ゆえ予約がなかなか取れない状態が続いている今、サロンを拡大する絶好のタイミングだと思います。他店舗展開などのご予定は?
ヒィロ 断言します、オールハンドのサロンに関しては他店舗展開の予定は今後もないですね。なぜって、もう一人の自分を作り出すことが絶対に無理だから。誰かに自分のメソッドを教えることはできても、自分と同じ人を作り出すことは不可能だから、僕のサロンはここだけと決めています。
−−あくまでご自分でお客様と向き合って行きたいというお気持ちなのですね。オリジナルブランド「DearLily」も人気ですが、現在はどのようなものを開発中ですか?
ヒィロ 小顔成分が配合された日焼け止めやデトックスティーなど、来年にかけて5〜6アイテムをリリースする予定なので、試作や原料を見にあちこち飛び回っています。
サロンの運営と同様、コスメの開発でも常々思うのですが、とにかく性別や世代だけでくくる局所的なアプローチや、根本解決にはならないことはやりたくない。人の体、細胞、そういう深部の共通点から改善していきたいと思っています。
−−美への追求点はやはり同じというわけですね。
ヒィロ はい。僕も今年で37歳なので、代謝も落ちてきたし昔より疲れやすくなりましたから(笑)、この体がどう変化するか自分を実験台にしてトリートメントもコスメも研究していきたいと思っています。そして、お客様から憧れてもらえるような存在で居続けるために、楽しみながら自分自身を磨き上げていきたいですね。
細やかさと力強さが入り混じるから神業。「小顔フェイシャル」を順番に解読
今回ご披露していただいたのは、Lily オリジナルメニューの「小顔矯正フェイスリフトアップ」。顔筋マッサージによる小顔効果に加え、たるみまでケアしてくれる贅沢な内容です。
クレンジング
スチームをたっぷりあてながらクレンジング。このステップでは、毛穴洗浄ケア角質ケアまで行います。
首、肩甲骨、デコルテを流してフェイシャルの効果をUP
顔のコリや筋肉をほぐして、骨と骨の間の老廃物を流すために、首、肩甲骨、デコルテまでの筋膜をしっかりとハンドで流していきます。ここで特筆すべきは、このハンドマッサージ! 男性エステティシャンならではの大きな手と長い指がもたらす包容力と、深部のコリまで届く力強さ! みるみるうちに肩周りが軽くなり、血流が促進されたのか体全身がぽかぽかに。今までに体感したことのないハンドの威力を感じました!
いよいよ顔の施術!
顔筋刺激活性、小顔矯正フェイスリフト。
筋肉の流れに沿って指圧しながら流していきます。使っている化粧品は、肌の状態を見ながらその場でブレンド。基本的に、いろいろな化粧品とオリジナル化粧品をミックスして使用。
ここで特筆ポイント第二弾!手を結ん(グーの状態)で親指以外の4本の指をウェイブさせるように動かす技術がすごかった!ローラーマシンのように滑らかに、それでいて顔の凹凸に合わせた完璧な力の強弱はまさに神業。涙袋のあたりまでやさしく流され、自分の顔が蘇っていく感覚を覚えました。
フェイスラインはコリを取ってから上に引き上げます。特に詰まっていたのがこの部分らしく、何度も流される動作に疑問がわくライターY。「このコリコリなんですか?」「ここにも老廃物が溜まってます」
サイドを絞って、
小顔アプローチだけでなく、目の疲れを取り去り、大きく見開けるまぶたにしていきます。
鎮静
顔全体をくまなく流した後に、ヒト幹細胞培養液やリフトアップ美容液などの栄養をプラスしてからお客様のその日の肌状態に合わせたシートマスクで保湿。
マスクをしている間にヘッドマッサージが入ります。一旦お休みが入らないのがヒィロ流。「時間がもったいないので常にマッサージしています」
スキンアップ(整肌)
肌が鎮静したら、スキンアップ(整肌)に入ります。
Lillyオリジナルコスメ「DearLily」を贅沢に使用して仕上げていきます。こちらもお客様のその時の肌状態に合わせてチョイスするそうです。
唇のケアも行います。「これも自社ブランドのリップですか?」と聞くと、「いや、これはワセリン!」と庶民的な答えが返ってきてびっくり!「ワセリン、非常に保湿力が素晴らしい。匂いもないしテクスチャーも安心感がある。これは僕のマストアイテム」
男性エステティシャン、しかもイケメン。最初はこの接近戦に異常な恥ずかしさと緊張感で若干固まっていた筆者ですが、ヒィロ氏の迷いのない施術と的を射た絶妙トークでクレンジングが終了する頃にはすっかりリラックス。高性能なマシンの有無ではなく、エステティシャン自身に技術が備わっていることが何よりもの強みになるということをあらためて感じました。
そして、Lilyは美肌の維持だけでなくポジティブマインド維持のためにも足を運びたくなる場所であるということ。カウンセリングやお客様との距離の置き方は、現役のエステティシャンやセラピストならぜひ学んでほしいポイント。自分はお客様にどう思われているんだろう?と、自問自答していただきたい。
Lilyは同業者の訪問や予約も受け付けているとのこと。100%自信のない方は、ヒィロさんにカウンセリングしてもらいましょう!
取材・文 鬼龍院雪乃 / 写真 下重 修 / ヘアメイク 岡山雄飛(air-AOYAMA)/構成 ノジマユニ
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