男性にはティントじゃなくてマットリップが売れ筋!「初めての男子メイク」POP UPに行ってきた!レポ
今流行の男性のメイク、気になりませんか?
SNSで繋がっているメンズ美容垢の皆様から「メンズメイクのイベントあるよ」と教えていただき、さっそく行ってまいりました。開催地は新宿マルイメン。「初めての男子メイク」という名のもとに幅広いメンズメイク商品が集まるポップアップストアです。
正面入口から入ってすぐのスペースに、NULL、MULC、PHYTOGRAM、iLLO、MITOMO、BIZ GOLDといった(皆さんご存知?)クールなメイクブランドがズラリ。今回のイベントでは、プロダクツの購入の他に、タッチアップやメイクアドバイスもしていただけるそう。
ストアにはおしゃれなメンズたちが続々と来店し、とても盛り上がっていました。なかには、顔見知りのインフルエンサー(もちろんメンズ美容家)の姿もあったりして、「時間も場所も約束してないのに、おしゃれに敏感な人たちって自然とこういう場所に集まってくるんだなあ」と感激しました。
さて、ショップ内にはヘアケアからポイントメイクまで色々と並んでいます。一体どんなものが人気なのでしょうか?接客を担当するBAさんに聞いてみました。
売れ筋アイテムベスト3はスキンケアとメイクのミックス
“塗るレフ板”で目元の悩みをキャンセル「クマクラッシャー」
「アイクリームと聞いてもピンと来ない男性のために開発された商品です。スキンケアとメイクの両方を併せ持っていて、サッとひと塗りでクマが隠れます。ゴールドが入っているので目の周りのたるみやシワを自然にカバーでき、すぐに効果を感じる方が多いですね」
クリーム自体には特にパールなどは入っていない様子ですが、手の甲に伸ばしてみると自然な艶が出現しました。これがレフ板のような効果を与えてくれるのでしょうね。目元に使用すれば明るく見えそうです。私もコレ欲しい!
「そうなんです。ユーザーの約20%は女性なんですよ。日常的にメイクをしている女性から高く指示されているので、実力派アイテムといったところでしょうか。ほうれい線に使用するのもオススメです」
K−POPアイドルのような色づいた唇 「ラスティング スムース リップスティック」
「こちらとても手に取る方が多く人気です。繰り出し式のスティックリップですね。色は2色展開で、ベージュ系ピンクのメロウローズと、落ち着いたブラウンレッドのブリックレッド。セミマットな質感なので、塗りました!感が出ません。マットすぎないものポイントです。内側にひと塗りしてティッシュオフ、または外側にぼかせば自然な仕上がりに」
テクスチャー、色合い共に、韓国俳優やK-POPのセクシーイケメンたちの唇を彷彿とさせるアイテムだと個人的に感じております。メイク初心者のメンズたちから大人気!と言うか、メンズがこんなのつけてきたら女子たちも胸キュン必至です。
簡単で使いやすい無添加処方BBはMULCがいちばん「ナチュラルBBクリーム」
「顔色をよく見せて均一のトーンを作るために、メンズメイクではBBクリームが鉄板です。MULCのBBは、スイカ果実エキスやリンゴ果実エキスなどの天然由来成分を含み、界面活性剤・紫外線吸収剤・パラペン・鉱物油フリー。アイテム選びで悩んでいる敏感肌の方でも安心してお使いいただけます。肌にとことん優しい一方で、汗や水で崩れにくく、男性特有の気になるものもカバーできます」
男性特有の気になるものとは、ニキビ跡やカミソリ負けなどだとか。あれこれ塗らなくてもこれ1本でいろいろな補正ができるのだとしたら最高<ですね。マスク生活が長引くと予想される昨今。マスク荒れに向けて手元に置いておきたいアイテムです。
男性向けとわかっていながら、私も積極的に使いたくなる物ばかり!何より機能的でオールインワンなものが多く、女性ユーザーが増加しているというのも納得です。
メンズメイクのゴールは「自信を持てる自分になる」こと
このイベントの立役者、株式会社MBP.NEXT代表取締役でメンズメイクアップアーティストの高橋弘樹さんにお話を伺いました。
「今回のポップアップは、メンズメイクに慣れてもらうこと。多くの男性が肌の悩みを抱えているのに正しいケアや解決法を知る場が少ないですよね。そこで、メイク実演や体験型のイベントなら、男性の潜在的ニーズを満たせるのではないかと考え、今回のような内容に辿り着きました。実際にメンズメイクを施している我々の姿を見て、そしてコスメと触れ合うことで、メンズメイクへの抵抗感を少なくしていけると思っています」
「男性の美容面での悩みは、髭や肌の赤み、目のクマが多いので、女性とは異なります。ですので、BBクリームやコンシーラーの目的と使用方法、表情の印象を大きく左右する眉メイクの重要性や描き方など、日常で取り入れられるメイク法を中心に実演しています。言われなければ気付かない自然なメイク術をマスターして、見た目にも自信を持てるようになれば、私生活や仕事にも積極的になれますよね」
カッコ良くなることで終わるのではなく、自分に自信を持つことがゴールなのですね。メイクには人生を豊かにする力があることを、改めて痛感しました。
そして、私も実際にメイクを体験するお客様を目の当たりにしましたが、男性のメイクシーンが予想以上に知的でセクシー!これにはちょっと驚きました。
さらに、来店したメンズたちに今回のポップアップへの期待や感想をお聞きすると。。
実際に体験できる貴重なイベント。
ネットでしか買えないコスメを試して購入できるのが嬉しい。
メンズコスメに詳しいBAさんと話せるのが心強い。
メンズメイクに興味があるのは少数派だと思っていたが、ここに来て自信を持てた。
これを機に男性専用のコスメカウンターがもっと増えてほしい。
などなど、メイクに積極的な発言のオンパレード。そうした中で私が改めて感じたのは、メイク市場では男性は肩身が狭いんだなということ。
「コスメカウンターは女性の専売特許ではなく、男性にも必要なもの。日本の化粧の常識はまだまだ排他的」と思いました。
男性のメイクはむしろ原点回帰。自信を身につけて
メンズメイクの歴史を紐解いてみると、平安末期まで遡ります。蹴まりや和歌にうつつをぬかす公家たちは、高い身分や階級を誇示するかのように白粉を塗り、眉を剃り落とし(引眉)高い位置に眉墨で描き直したと言われています。
そして江戸時代。遂には庶民メンズの間にもメイクは広まり、付け髭やら脱毛など「毛」を中心におしゃれのひとつとして行われるようになったそうです。
そして令和の今、メンズメイク魂に再び火がつき始めている……。
これって進化ではなく、むしろ「原点回帰」では? つまり、日本のメンズメイク文化が満を持して返り咲いた、ということなのではないでしょうか。
そしてそんな現代のメンズたちが今最も注目しているのは、韓国の美肌至上主義なメイク。真っ白な肌、切れ長に魅せるアイライン、整えた眉と長いまつげには透明マスカラを施し、リップで血色を足す。韓国男性のメイクテクはなかなかのもの。モードの世界を取り入れるのではなく、アジア人の肌に馴染む色を上手いこと取り込んでいる「アジア人としての独自のメイク文化」を開拓している韓国には一目を置いてしまいます。
つまり、「自分を見失っていない」とでも言いましょうか。
ところで、韓国の男性アイドルで顔自体を外科的にいじっている人って以外と少ないですよね(あくまでも男性)。つまりこれは、メイクでパーフェクトフェイスを創造している、ということ。彼らの姿は、外科的なオペをしなくても手持ちのカードを上手く使いこなすテクさえ知っていれば“メイク次第で魅力的な自分に創造できる”という証明でもあるのです。
私がSNSで出会ったメンズメイクを実践するインフルエンサーやアーティストの皆さんは、その「自信」が仕事・勉強・恋にも良い影響をもたらし、自身の可能性を広げる事を知っている方ばかりです。「自信に溢れる姿になりたい」という心意気が伝わってくるからこそ、彼らの美意識やメイクに惹き付けられるのかもしれません。結局、男も女も自分に自信を持ちたいし、自信のある人を見ていたいのですね。
というわけで、メイクを日常にしているメンズも増えているので、サロンやクリニックでもクレンジングなどの基礎化粧品を男性利用者にも提供することはマストでしょう。また、新しいメニューや商品の展開などで煮詰まっているサロンの皆様も、これまでの美容の価値観や男女の壁を良い意味で壊してみると、見たこともない新しい世界が広がること間違いなし! ですよ。
自分の魅せ方を追求するメンズ達を、美容業界全体で応援していきたいものです。