子ども脱毛のプライベートサロンをネイリストがオープンした理由 MAX BEAUTY hair removal &skin care
昨年から続く美容トレンドのひとつ、ティーン脱毛。10代での脱毛需要はこちらでも取り上げたが、早くもクローズアップして取り組むサロンが出てきている。そのひとつが、オープンしたばかりのMAX BEAUTY hair removal &skin care。オーナーの川俣さんにお話を伺いました。
子どもは除毛しちゃだめ? ティーンとママの脱毛事情
■オープンおめでとうございます!3店舗目はまさかの脱毛サロン!なぜ別分野に踏み出されたのですか
川俣 ありがとうございます。脱毛に関しては、前々からネイルのお客様からお声を聞いていました。指の毛が気になるって。需要があると思って研究をはじめました。ですから、当初はネイルサロンのオプションで考えていました。
■そういった声に対応できるよう、ネイルやマツエクサロンは、ワックスやシュガーリングを入れていらっしゃることが多いですよね。
川俣 手軽でいいですよね。でもそれだと根本的な解決になるかな?と思ってしまったんです。私自身がいろいろなところで脱毛を経験してきて、最終的に落ち着いたのがエステサロンの光脱毛でした。だからこそ、どうせやるなら本格的なものがいい。そうなると、業務用美容機を導入しなくてはなりません。ネイルサロンの片隅で本格施術・・・というのはおかしいかな?と疑問を感じ、同じ建物内にもう一部屋借りて、専用のサロンを作りました。
■でもどうして子どもの脱毛を打ち出そうと思ったのでしょう。
川俣 まずは私の娘がムダ毛を気にしはじめたことがきっかけでした。「みんなどうしてる?やっぱりクリニックの脱毛かな」ってママ友に相談したら「クリニックって言っても先生があててくれるわけじゃないし、何より痛くて無理。うちの娘は断念した」という返事が返ってきて。今でもそうなんだ!と驚いていたら「実は自分もIラインをやろうと思っていたけど、それを見てやめた」という意見も出てきて。今でこそVIO脱毛は一般的ですが、ちょうど私達40代が若かった頃はまだ市民権を得ていませんでしたよね。そうか、娘だけでなく母世代にもサロン脱毛は需要があるんだな、と気が付きました。
■なるほど。ではどんなサロンになったのでしょうか。
川俣 ベッド1台のプライベートサロンにしました。ウエイティングスペースと施術スペースはカーテンで仕切るけれど、なんとなく見える。
でも、帰宅時のお直しは気兼ねなくしたいから正面からの視線が遮られる位置にドレッサーを置きました。
メインカラーはくすみブルーとストライプで、可愛い雰囲気に。今はオープンしたてなので、口コミで集まったお母様と娘さんが多いかな。女性なら年令問わず、ご予約を受け付けます。
ティーンの要望は、パーツではなく全身の除毛
■ティーンのお客様はどのようなリクエストが多いですか
川俣 全身です。本人は背中、脚、腕と、見えるところは全部やりたい、という希望があるのと、お母様はすでに医療脱毛を経験している方がほとんどなので、痛みなく安全に処理できて、将来的にまた生えて来ても細い毛だろうから・・・とおっしゃる方が多いですね。
子どもは子どもで、お母さんにムダ毛がないので悩みを言えず、自分で勝手に処理をしたりサロンと契約したり、そういったケースが引き起こって親子で悩んでいることもありますね。
それに、うちは都度払いができるので「ココ残っているからちょっとだけやりたい」とおっしゃられて、お母様が数回入られることもあります。
■都度払いの設定があるのはアイディアですね!
川俣 そうなんです。経験ありませんか、ちょろちょろ生えてくること。それから、子どもは割と細かいパーツも自己処理を行っているので、その需要もあるのかなと思っています。たとえば、眉間と鼻の下。気になるみたいですね。
■なるほど!昔とは違い、産毛の除毛ができるようになったのは大きいですね。対応できそうです。サロンにいらっしゃるティーンは、バレエや新体操など、特別な習い事をしている子が多いですか?
川俣 確かにそういう子もいますが、全員ではないです。でも、そういう子の場合は、お母さんに背中を剃ってもらっているとか、もう別のところで脱毛を体験済だったりしますね。
学校で着るスクール水着も、昔はタンクトップとブルマをあわせたようなワンピース型だったじゃないですか。今はセパレートになっていて、半袖、膝上までのスパッツのようなスタイル。もしかしたら、ムダ毛に配慮したカタチに変化したのかもしれないですね」
正しいスキンケアなどホームケアも教える機会に
■新しい客層としての発見はなにかありましたか?
川俣 子どもって、ちょっと脇腹に触れただけでひゃーひゃー言って騒ぐんですよね。大人が反応しないところに反応するので、敏感なんです。
だから、かゆみがでると、ガリガリっと掻いちゃったりする。その反面、手足が粉を吹くまで乾燥してしまっていて、施術できないこともあります。
いろいろな意味で、ピュアですよね。状態のチェックは毎回欠かせません。
ですが、乾燥しないように、トラブルが起きないようにと、女性としてのボディケアやスキンケアの方法を教えてあげられるタイミングでもあるので、いいきっかけになっているとも思います。教えてあげると、とっても真面目にケアをしてきてくれて、改善していることがほとんど。
サロンに来るだけで、それだけで嬉しい、と感じてくれているようなので、私達も嬉しいです。
■すごくかわいい!モチベーションがあがりますね。
川俣 セラピストの制服も、ちょっとカジュアルにしています。ワントーンの半袖にパンツ、ハーフエプロン。ネイルサロンに近いですね。サロンやセラピストを身近に感じてほしくてそのようにしました。
■マシンはどのようなことを基準に選んだのでしょうか
川俣 自分なりにネットや展示会で比較検討しました。国産で、子どももできるということを公にしていることが最低条件。
結果的に、バイマッハという機器を選びました。
ネイルサロンへの導入実績があったことと、営業体制がしっかりしていてセミナーもいろいろと開催している。機械を売るだけ、というスタンスではないところが信頼できるなと思いました。
■これから集客はどのようにしていくご予定ですか?
川俣 大々的には行う予定はないです。オープンを決めてからモニター期間にネイルサロンでチラシを配っていましたが、代々木上原も笹塚も、70代までのお客様がいらっしゃるので「あのチラシ、行きたいけどワタシは薄くなる一方なの」と残念に思ってくださったり、お母さんの顧客様がお嬢さんをお連れになったり、みなさんけっこう見ていてくださっているようです。
ベッド1台のサロンなので、お客様が美容を身近に感じてくださり、上手に使っていただけるよう、ニーズを見ながら地道に運営をしていく予定です。
川俣奈央さん