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日焼け止めについてプロが抑えておくべき3つのこと。有害物質とはなにを指すのか?

UV

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1. 紫外線研究とSPF・PAについて

なにがどうして紫外線をカットするか。プロなら正しい知識を得ておきたい部分だ。

大前提として、オゾン層の破壊や大気中に含まれるエーロゾル量が減少し、地表に届く紫外線量が増え続けていることが事実としてあり、研究がすすむなかで日焼け(サンバーン)を引き起こす中波長紫外線 UV-Bだけでなく、皮膚がんの発生や免疫抑制、DNA ダメ ージ、シミやシワなどの光老化現象を引き起こす長波長紫外線 UV-Aが重要視されてきた。

日焼け止め製品の表示されるSPF(Sun Protection Factor)はUV-Bに起因する肌の赤みや日焼けからの防御を、PA(UVA protection factor of a product)はUV-Aからの防御を表している。

 

2.紫外線防御成分をおさらい

一般的に用いられる紫外線防御成分は、大きく分けて2つ。

有機化合物である紫外線吸収剤と、金属酸化物である紫外線散乱剤がある。

紫外線吸収剤

化粧品に配合される紫外線吸収剤は,吸収したエネルギーを熱に転換して放出し、細胞や肌表面に影響を与えさせない働きをする。 

メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

メトキシケイヒ酸オクチル

パラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル

ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル

ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン

t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン

オクチルトリアゾン

オクトクリレン

などのケミカル成分。

一般的に液状または固形状の性状をしているため、オイルや乳化系に配合することが可能。まれに肌の上で起こす化学変化が炎症を起こすことがある。現在は、約30種が化粧品基準のポジティブリストに収載されている。

紫外線散乱剤

酸化チタンや酸化 亜鉛などの金属酸化物が汎用されている。物理的に肌表面を覆い、光を反射・錯乱させる働きを持つ。

酸化チタン

酸化亜鉛

酸化セリウム

などのミネラル成分。

ノンケミカルと言われるのはこれらの鉱物成分のことをさすことが多く、当然粉末である。「白くなる」や「きしむ」など使用感におけるデメリットがあるが、石鹸で落ちる。

ネットなどで「日焼け止めは鉱物でできているから危険」などみかけることもあるが、鉱物は天然成分であり、肌への安全性が認められている。ミネラル成分を排除するとなると、ケミカル成分を選択することになる。この部分を理解しておきたい。

 

3.インポートの日焼け止め、PA表記がないのは結構普通

ISO(国際標準化機構)が発行している国際規格

2010年11月 SPF測定法

2011年12月 UVA(PA)防止効果測定法

これらの測定法は、日本化粧品工業連合会(JCIA)が自主基準として採用してきた方法である。しかし、ISOはあくまで規格を発行したというだけであり、各国に義務付けてはいないため、各国で表記規定にばらつきがあるのが現状。

SPFについてはどこも類似の表示がされているが、PAについては特にばらついており、アメリカでは一般的にすらなっていない。海外製品にPA表示がないのはこのためである。しかし、UV-AとUV-Bのどちらも保護するという意味で 「broad spectrum」と書かれていることが多いようだ。

 

お客様との会話のなかで、エイジングケアや老化、たるみやシワなどに関係した話題が出ることは少なくない。ぜひ活用してお客様の肌を紫外線から守ってほしい。

 


参考:日焼け止め化粧料の特性と有用性評価 中西美樹

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsssj/35/1/35_40/_pdf/-char/ja
text :reina amamiya
【NOT SPONSORED】この記事はesthete編集部オリジナル記事です。メーカー提供の情報・アイテムを含みます。




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