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アスリートを支えるネイルトレーナーが教える「スポーツのための爪育成」

大塚裕司さん

男性のネイリストの活躍が目立つようになってきました。しかし、ネイルサロン『Mimi nail』を経営するチア・アトリエ代表の大塚裕司さんの肩書は、ネイルトレーナー。日本のネイルケアの常識を変えるために意欲的に活動しているという大塚氏にインタビューした。

 

大塚裕司さん

大塚裕司(オオツカヒロシ)
株式会社チア・アトリエ 代表取締役、ハンドケア&ネイルアート専門店 Mimi nailオーナー、一般社団法人アスリートネイル協会認定アスリートネイルアドバイザー。

 

スポーツにおける爪のケアは世界では常識。日本は遅れている

 

大塚 ネイルトレーナーは、ファッション要素を持つネイリストとは全く違う存在です。スポーツを通してアスリートの爪の支援と、日本のスポーツ文化を豊かにする新しい仕組みをつくることが私達の目標です。具体的には、スポーツにおける爪のコンディショニングの重要性と必要性を普及しながら、勝つパフォーマンスに役立つ情報を提供しています。

 

ーースポーツと爪、具体的にどんなところが関わってくるんでしょうか。

 

大塚 爪を見ながら、私達は「掴む」「走る」「踏ん張る」など人間本来が持つ爪の機能を有効に使い、実⼒を100%発揮できているかを考えています。⽖に⽋けや割れ等があると100%の⼒を出せません。だから⽖のケアとメンテナンスは選⼿強化につながります。

ついこの間も、沖縄県石垣市で実施された「第1回アスリートトレーニングプログラム」で爪のケアをしてきました。爪のケアやメンテナンスを提供することで、選手強化の継続的なサポートが行えるのではと思っています。

 

ーーアスリートトレーニングプログラムとはどんな取り組みですか?

 

大塚 リプロンド アスリート マネジメントがアスリートの競技力向上と石垣市の地域活性化をテーマに企画された合同合宿です。ボウリング、テニス、トランポリンと、さまざまなジャンルのアスリートが交流をしながら、競技の普及やトレーニングを行いました。私たちは、一般社団法人アスリートネイル協会のネイルトレーナーとして参加し、爪のメンテナンスをさせていただきました。

 

半年後のベストな状態に近づけるために爪を育成する

 

ーー具体的にどのようなケアをされたんでしょう。

 

大塚 講座や練習の同行もしました。たとえば、

 

①スポーツと爪の知識の習得

②アスリートに最適な爪切りと爪の長さ・形

③爪ケアの方法

④競技ヒアリング及びカウンセリング

⑤アスリートネイルケア施術

⑥トレーニングと練習

⑦感触のフィードバック

⑧より自身にあった爪のチューニング

 

①〜⑧を合宿中に繰り返して行い、⑨自身に合った爪育成のプランニングを提供させていただきました。

 

ーー繰り返し行うことが大切なのですね。毎日ですか?

 

大塚 アスリートネイルは、単にトラブル爪に対処する技術ではないんですよね。半年後のベストな状況をアスリート本人と設定し、爪のコンディショニング計画を立て導いていく、というのがセオリーです。トラブルを解決するのではなく、競技、ポジション、プレースタイルによって最適な⽖の⻑さや形は変わるので、8,9の⾒極めと設定は特に⼤切。だから毎⽇しました。

 

ーー指を使う競技では、故障が起こってからでは第一線で活躍することができなくなるケースもありますよね。

 

大塚 手だけでなく、足の爪もそうですね。トップアスリートの中でも、爪のトラブルに気付いていながら、正しい処置が分からず、プレーやトレーニングに臨む選手は多いですね。実はこれが身体のバランスを崩し、関節部位のケガを誘発するきっかけになることもある。

また、⼀度ケガした部位は再発しやすくなります。まず「予防」の観点から⽖のメンテナンスすることが、選⼿⽣命の伸⻑につながります。イチローが⻑く活躍し愛された秘訣もケガ予防。アスリートにとって⼤きなメリットです。実際、参加選⼿からも驚きと評価をいただきました。

 

 

日米のネイルサロン利用率を比較すると、爪のケアが中心のアメリカは8割を超えるが、アートが主流の日本では約1割と低迷中なのだそう。足のみ・トラブルの原因を突き詰めて遡ると「爪切り」に起因することが多い、と大塚さんは言う。後発となった日本では、正しい爪切りを知る人は少なく、啓蒙していくべき分野だ。今後も精力的に活動を続けていくそうだ。

 

 

大塚裕司(オオツカヒロシ)
株式会社チア・アトリエ 代表取締役、ハンドケア&ネイルアート専門店 Mimi nail オーナー、一般社団法人アスリートネイル協会認定アスリートネイルアドバイザー。
「爪で日本スポーツを強くする」ことを信念にスポーツと爪の密接な関係を日々啓蒙。全国のスポーツイベントに携わり、現場の事例を重視した爪の理論を探求する。また自身はマラソンで足爪トラブルから膝の故障を引き起こす。その経験と現場の知見から「爪のコンディショニング専門メディア Athlete salon アスリートサロン」を創設、健康寿命と予防医療に爪で貢献する活動を行なっている。

 


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