まるで香りのアトラクション!LUSHスパ のトリートメント「ルネサンス」 体験記
イギリスのナチュラルコスメブランドLUSHにスパがある! という記事を以前にもご紹介させていただきました。2020年9月から新登場したパフュームを使ったトリートメント『ルネサンス』を、男のアロマ塾校長の早川晃一さんに体験していただきました!
濃厚な香りを使うトリートメントとは?
LUSH スパで9月から提供をスタートさせたトリートメント『ルネサンス』は、イタリアのパフュームコンセプトショップ「LUSH フィレンツェ店」限定5種のうち4種を使用するとのこと。どんな香りなのか、トリートメント前にLUSHのPRがパフュームを送ってくださいました。
テイスティングしてみると、4種類とも非常に濃厚な香り。力強い。パフュームとして使うなら、男性に もピッタリです。高貴なイメージの中にLUSHらしい甘さがあり、強いダンディズムも感じました。
香りの嗜好もかなりマニアックで、どれも濃密で絡みつくような印象。アロマオイルでは作り出せない香りです。トリートメントにどのように使うのかとても楽しみになりました。
当日、新宿店の2階で待っていると、案内プレートを持ったセラピストが現れました。導かれるままにエレベーターで4階に到着すると、そこには新宿駅の目の前とは思えないラグジュアリーな空間が広がっていました。
カウンセリングコーナーに通され、まずはコンサルテーション。イタリアのルネサンス期の医療の基である「四体液説」の説明から入ります。
HOPE
PURPOSE
MASTERY
BELONGING
この4つから最近の自分を思いかえし、一番近い感情の言葉を選び、さらに香りを使って自分に適したものを選んでいきます。
わたしに適しているものは「MASTERY」で、それに適した香りは『ネロ』になりました。ネロリ特有の、少し渋みのあるシトラス系の香りです。一般的なアロマのネロリと比較すると、柔らかさがプラスされており、とても心地よいパフュームに仕上がっています。
香りのセレクトが終わると、セラピストに導かれ施術ルームへと案内されます。
トリートメントルームに入った瞬間から、先程セレクトしたネロの香りが部屋に広がっており、突然日常からトリップしたような感覚になりました。
実は、ネロは4種類のなかでもいちばん好きな香り。好みの香りに包まれて、すぐにリラックスできました。
お部屋は白を基調としたシンプルかつとても清潔感があり美しく、大きなベッドが中央にあり、あとはソファーといった内装です。ルネサンス時代をイメージというだけあり、大きなキャンドルスタンドが中世の雰囲気を抜群に引き出しています。
さらに、ルネサンス期に建造された宮殿や教会でレコーディングされた音楽が流れており、ますます期待度が高まります。
着替えをして、ベッドに仰向けに横たわると、ベッドシーツやタオルにまでネロのベースノートの香りがつけられていました。こんなところにまで、と驚きました。香りの空間の演出は完璧です。この時点で既に癒されてしまっている自分にも気がつきました。
トリートメントのはじまりは呪文のような囁きから
トリートメントは、「MASTERY」というセラピストのかけ声から始まります。続けて、いくつかのキーワードが語られはじめました。
このような演出は初めての経験だったので少し驚きましたが、テーマパークのアトラクションに通じるものがあり、その世界観に引きずり込まれていくような感覚です。独特な世界観が好きな方には最高の演出でしょう。
まずは軽いタッチングから入ります。
デコルテ、肩、腕、足裏など軽く触れるような優しいタッチングとなります。
軽い瞑想状態のような感じになり、自分の現在の立ち位置であったり、自分自身を見つめ直すような、優しい時間が過ぎていきます。タッチセラピー的な心地よさで、セラピストのマインドが伝わってきて、「心地よい」という言葉がピッタリです。
途中でも香りが頭上からちりばめられ、深い沈静状態にはいります。まさに「香りの瞑想」のコンセプトにふさわしいアプローチです。
後半は、デコルテや肩周辺を少し強めに施術をしてくれて終了となりました。最初から最後まで香りが部屋いっぱいに広がり、香り・音楽・演出で最高に幸せな自分に帰れる時間にりました。終了後は良い意味で脱力感があり、このまま眠りにつきたいなと施術ベッドからなかなか起き上がれません。
後で聞いたのですが、四体液の種類によって施術部位が異なるようで。「MASTERY」わたしの場合は上半身が中心のトリートメントになったようです。
最後にアフターティを頂きながら、担当のセラピストの方と少し今回のトリートメントに関してと、アフターフォロー的なアドバイスなどをしていただけます。
「どんなトリートメントになるのだろうか」と思っていた濃厚な香りは、瞑想にはピッタリでした。普段わたしが使用しているようなオイルや軽さのある香りは、少しイメージが合いません。
それに、香り、香り、香りとこれでもかとパフュームを使ってくれるので、とても贅沢なのはもちろん、コンサルテーションを通して選んだ香水を、ベースノート、トップノート、ミドルノートに分けて感じられるようになっており、全ての施術を通して香水の香りが完成する過程を楽しむことができるというのが大きな特長です。香りに身を委ねて、身体よりも心にアプローチする、そんなトリートメントでした。
しっかりしたマッサージ的なものを求める方には不向きかも知れませんが、日々ストレスであったり、メンタル的な悩みや疲れをお持ちの方には最高のトリートメントといえます。
香りはやはり脳の緊張を取る事に関しては最高のアイテム。優しいタッチングは深い沈静へ誘ってくれます。ルネサンスは、まさに香りを使った新ジャンルの癒しといっても良いでしょう。
このエッセンスをサロンワークに活かすには
普通のサロンで取り入れるという話になると、どこもやっていないようなコンセプトを打ち出して、テーマパーク的な演出を取り入れていくことでしょうね。
トリートメント+わくわく感 があるような演出が必要です。
男性女性問わず、心に働きかけてくるようなトリートメントでなければなりません。心が疲れていたり、何か悩みがあったり、そういった方々にはとても合っていると思いますね。色々な気付きを与えてくれる癒やしの時間となるような細やかな気配りが必要です。
特に、痩身やフェイシャル施術を売りにするエステティックサロンは、新しい扉を開けることになるでしょう。
洗練された教育とホスピタリティの高さにも注目
LUSH スパの素晴らしいところは、カラフルな商品が並ぶ楽しい店内とは印象を変えており、スパ内はシンプルでエレガントな空間に統一されていました。
廊下や下階につながる階段はLEDが光るテーマパークのような演出ですが、施術ルームやカウンセリングスペースに足を踏み入れるとホテルスパのような雰囲気に。大人もくつろげる、セラピストの皆さんも納得のスパらしいラグジュアリーさでした。
そして担当していただいたセラピストの笑顔も素晴らしく、とても好印象、ホスピタリティの高さを感じさせられました。
サロンワークにおいて大切なことがすべて抑えられており、より細やかなサービスを追求したいセラピストやサロンオーナーは参考になるでしょう。
ルネサンスはマインドフルネスをクイックに体験してもらうという次世代のトリートメント。そこに香りを使用するという点は、個人サロンでは難しいところもあるかもしれませんが、ストレス過多なニューノーマルではぜひ視野にいれていきたい分野でもあります。
LUSH スパは、ルネサンスの他にも入浴がメニューにあるものや音楽で癒やしに誘うものなど、合計15種のコースがあります。施術が行われるのは京都四条通り店と新宿店の2店舗ですが、予約をはオンラインでも受け付けています。
早川晃一
一般社団法人:日本メンズアロマセラピスト普及協会 代表理事メンズセラピストスクールMTS「男のアロマ塾」塾長
整体師として、東洋医学と美容を融合させた第一人者として著名な谷口光利氏に師事し、中医学や整体その他スキルを学ぶ。アロマテラピー・整体・リフレクソロジー・PNFなど各種療法の資格を取得後に、サロンを開業し経験を積む傍ら、整体学校にて講師としても活躍。その後、日本では数少ない男性アロマセラピストとしてアロマサロンをオープンさせ人気を博す。2008年に、MTS「男のアロマ塾」を開校、日本における男性アロマセラピスト育成のパイオニアとして続々と人材を世に輩出している。
写真・文 早川晃一
構成 記本康子
協力 LUSH ジャパン https://jn.lush.com/