ポーラ・オルビスの社内ベンチャーが開発!リンパ浮腫向け医療用弾性ストッキング MAEÉ
医療用はひと目でそれとわかるような機能性のみ重視した作り。これでは毎日使えない。その悩みを解決すべく、病気を経験した人向けのビューティー事業を展開する株式会社encyclo(エンサイクロ)から医療用ストッキングが登場。
ポーラ・オルビスグループの社内ベンチャーとして立ち上がった同社は、「すべての人の、美しくありたい想いを解放する。」をミッションに、“アンメット ビューティー ニーズ”=「まだ叶えられていない美しくありたい想い」の発掘と実現に取り組んでいる。
プロジェクト第一弾として、医療機器として高い機能と品質を持ちながら、美しさもあきらめない弾性ストッキングを開発した。
MAEÉ コンプレッションストッキング(シティベージュ)
ナチュラルで透明感のあるベージュを実現。その名の通り街並みに溶け込む自然な美しさ。
MAEÉ コンプレッションタイツ(シアターブラック)
ベタッとして見えない透けない黒を実現。あくまでストッキングとしての深い黒を追求。
国内医療機器メーカーと共同開発した確かな品質
圧迫力は31-43hPa(ドイツの品質保証規格・RALのクラスⅡ相当)を達成。医療用弾性ストッキングのトップメーカー・メルツ社の特殊編機を使用し、部位ごとに細かく設定した着圧値を精緻に実現した。ソフトに伸び縮みする弾性糸「ライクラ®T-906C」採用で、関節部分にも食い込みにくく、負担が少ない。
※ライクラ®(LYCRA®)はThe LYCRA Companyの商標
「履く人」視点で繊細に設計
リンパ液の通る鼠径部に食い込みにくい、ななめの切替えパターンを採用。術後の傷口にあたらないよう、腹部センターには縫い目をなくし、腹部のむくみをケアするソフトな着圧効果ももたせている。
ポーラの肌色測定技術など、ビューティノウハウを駆使
グループ会社ポーラの誇る肌色測定技術と1,870万件を超える肌データに基づき、日本人女性にぴったりなベージュを開発。着圧力の高い「太く強い糸」と、透明感を演出する「クリアで細い糸」で、着圧機能は保ちつつ、素肌感のある薄さと透明感を実現した。
なぜストッキングからスタート?それは代表の罹患経験から
株式会社encyclo代表の水田悠子氏は、ポーラ在職中に子宮頸がんに罹患した。当時29歳。命は助かったものの、リンパ浮腫が後遺症として残った。
リンパ浮腫の治療の基本は、ずっと上げておくこと。それが難しい場合は押さえる。むくみは下に落ちるため、圧をかけてそれを防ぐということだ。ヒトは二足歩行に進化したため、立っている時間が一番長い。海外の映画などで、デスクに足を乗せたり、脚を組んで座る・組み替えるシーンをよく目にすると思うが、あの動作も手足の長い外国人が下に落ちたむくみを元に戻そうとしている自然な動作なのだ。
一生付き合わなくてはならないむくみと向き合ったとき「治療に必要な機能を満たすものは分厚く見た目が不自然なものが多く、履きたいと思える商品を見つけることができなかった」という。
そして、見た目に納得できない医療用弾性ストッキングを履くことで気がついたことはもうひとつ。
「自分が今まで取り組んできたビューティーの提案とは、限られた人に向けたものだった」ということ。
この想いが元となり、病と生活の両立支援策を展開していた同僚と共に社内ベンチャー制度へ立案。encycloが誕生することとなった。
リンパ浮腫は、婦人科系がんや乳がんの後遺症として発症することが多く、患者数は推定約15万人、そのうち女性が9割以上を占める。弾性ストッキングを用いた圧迫は非常に重要で、外出時も含め一生身につけなくてはならないことが多い。そのため、ファッション性だけでなく医療従事者の視点も欠かせない。約100名からヒアリングを重ね、機能性部分にもこだわった。
販売は、MAEÉ公式オンラインストアで行う。ブランドとして、これからも製品を開発・発売予定だ。リンパ浮腫に悩むお客様を抱えるサロンやビューティシャンは、こういったブランドがあることを認知しておくのは必須だろう。
Text :yuni nojima
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